ライセンスファイルのベンダーポート番号の固定

なぜベンダーポート番号を固定するのですか?

ライセンスサービスのうちベンダーデーモンが使用するポート番号は、デフォルトでは動的であり、ライセンスの再インストールやサーバーの定期的なメンテナンスなどでライセンスサーバーが再起動した場合に変更される可能性があります。オンプレミスなど、1つのローカルネットワークでライセンスサービスを使用する場合は、多くの場合、問題にはなりません。しかし、ローカルネットワークを超えてライセンスサービスを使用する場合は、ファイアウォールによる疎通の制限を回避するために、ベンダーポート番号の固定が必要になります。

どうすればベンダーポート番号を固定できますか?

注意: ベンダーポート番号を変更する際は、事前にオンプレミスのライセンスサーバマシンまたはライセンスマネージャーを一時的にシャットダウンし、ライセンスを使用する実行中のジョブがないことを確認してください。

ベンダーポート番号を修正するためには、以下の手順に従ってください。

  1. ベンダーポート番号を予め決めておきます。
    • ベンダーポート番号は、0で終わる数字など、覚えやすいものを選ぶことをお勧めします。例えば、ファイアウォール/ゲートウェイ上で疎通でき、ライセンスサーバー上で他のソフトウェアアプリケーションによって使用されていなければ、ベンダーポート番号を27000または28000に固定することができます。
    • 複数のライセンスファイルがある場合、全てのライセンスファイルのベンダーポート番号を固定する必要があります。ベンダーポート番号を固定しない場合、ライセンス サーバーを再起動したときにエラーが発生する可能性があります。ライセンスサーバーに関連付けられた全てのライセンスファイルに対してベンダーポート番号を修正する必要があります。
  2. ライセンスファイルを開き、修正します。

管理者権限によりテキストエディターでライセンスファイルを開きます。例えば、以下の通りです。

  • ファイルエクスプローラーを使用して、 My Computer > D:> Documents > license > license-file.txt (またはライセンスファイルの存在するフォルダー)に移動します。
  • ライセンスファイルが見つかったら、右クリックを押し、Run as administrator を選択してください。

管理者権限でドキュメントを開くオプションが表示されない場合は、管理者権限で一旦メモ帳を開き、そこから直接ライセンスファイルを開いてください。

Notepad-administrator
  • ターミナルを開きます。
  • ライセンスファイルが保存されているディレクトリを探します。例えば、cd Documents/license/ です。
  • 管理者権限によりテキストエディターでライセンスファイルを開きます。例えば、 vim my-license-file とタイプします。または、他のテキストエディターで直接ライセンスファイルを開きます。
  1. ベンダーポート番号が固定されていない場合は、設定してください。この設定手順は、アプリケーションとライセンスマネージャーにより依存します。一般的な例をいくつか示します。

ベンダーポート番号が固定されていない場合、以下のような行が表示されています。

アプリケーションライセンスファイル表示例(ベンダーポート番号固定なし)
ANSYSSERVER hostname xxxxxxxxxx 1055
VENDOR ansyslmd
STAR-CCM+SERVER hostname xxxxxxxxxx 1999
VENDOR cdlmd
COMSOLSERVER hostname xxxxxxxxxx 1718
VENDOR LMCOMSOL
ABAQUSSERVER hostname xxxxxxxxxx 27000
VENDOR ABAQUSLM

ベンダーポート番号を固定するためには、ライセンスファイル中の VENDER という表示がある行に PORT=[ベンダーポート番号] を追加してください。

例えば、ANSYSのベンダーポート番号を28000とした場合、以下のように行を更新します。

SERVER hostname xxxxxxxxxx 1055
VENDOR ansyslmd PORT=28000

ベンダーポート番号が固定されていない場合、以下のような行が表示されています。

アプリケーションライセンスファイル表示例(ベンダーポート番号固定なし)
CONVERGEHOST Hostname xxxxxxxxxx 2765
ISV csci
MixITHOST Hostname xxxxxxxxxx 28709
ISV tridiagsol

ベンダーポート番号を固定するためには、ライセンスファイル中の ISV という表示がある行に PORT=[ベンダーポート番号] を追加してください。

例えば、CONVERGEのベンダーポート番号を2760とした場合、以下のように行を更新します。

HOST hostname xxxxxxxxxx 2765
ISV csci PORT=2760
  1. ライセンスファイル内のベンダーポート番号を固定したら、ライセンスファイルを保存して閉じます。
  2. ライセンスファイルを再度開き、内容が正しく変更されていることを確認します。
  3. ベンダーポート番号が固定されていることを確認したら、ライセンスサーバーまたはライセンスマネージャーを再起動します。
  4. ベンダーポート番号がライセンスファイル上で固定したものであるかどうかをライセンスログファイルで確認してください。ライセンスログファイルは、アプリケーションによって異なります。一般的なログファイルの例をいくつか示します。
アプリケーションログファイル
ANSYSansyslmd.log
STAR-CCM+cdlmd.log
CONVERGEconverge.log

また、ライセンスログを使用して、ベンダーポート番号を確認することができます。FLEXlm ライセンスマネージャーでは以下の通りです。

00:00:00 (lmgrd) FlexNet Licensing (<license manager version>) started on <hostname>
00:00:00 (lmgrd) lmgrd tcp-port <license server port>
00:00:00 (lmgrd) Started <vendor daemon> (pid <pid>)
00:00:00 (lmgrd) <vendor daemon> using TCP-port <vendor port>

また、RLM ライセンスマネージャーでは以下の通りです。

1/1 00:00 (rlm) License server started on <hostname>
1/1 00:00 (rlm) Using TCP/IP port <license server port>
1/1 00:00 (rlm) Starting ISV server <vendor daemon> on port <vendor port>