デンソー、ソルボンヌ大学と提携してFreeFEMシミュレーションを加速し、Rescaleでの工業製品製造を合理化

自動車イノベーションの遺産を築く
デンソーは、フォーチュン 500 に名を連ねる自動車大手企業であり、世界 35 の国と地域でグローバルに事業を展開し、さまざまなコンポーネントを製造しています。 また、デンソーは非自動車事業において、ファクトリーオートメーションやセンシング技術を活用したスマート農業の産業化に取り組んでいます。 デンソーの中核事業である熱マネジメントシステムチームでは、電気自動車や自動運転に対応した新たな取り組みを進めています。 デンソー熱交換器研究開発部の小川洋氏は、これが従来の熱システムとどのように違うのかを次のように説明します。
「従来のガソリン車では、エンジンを熱源として車室内を暖房します。 電気自動車の場合、バッテリーの電力を暖房に使用すると走行時の電力消費に影響します。 さらに、バッテリーには最適な動作温度があり、バッテリーの性能と耐用年数に影響します。 一方、自動運転では、膨大な数のセンサーを制御するコンピューターから発生する熱が問題になります。 空気やさまざまな機器から発生する熱をヒートポンプで有効利用し、消費電力を改善する技術や、電池の温度を精密に制御する技術の開発を行っています。 電気自動車用の熱システムの開発には、新しい技術と手法が必要です。」
数回クリックするだけで Rescale を開始できます
「私たちは、数回クリックするだけで実行できる COMSOL マルチフィジックス計算用 Rescale ScaleX の使いやすさにすぐに驚きました。 シミュレーションの使用状況に応じて、コンピューティングリソースの量とコストを制御できます。 Rescale ScaleX を使用すると、さまざまなニーズに最適な理想的なシミュレーション環境を構築できます」と小川 氏は述べています。
小川氏は、Rescaleに加えて、以前デンソー社内で使用されていたスーパーコンピューティングサービスであるFOCUSも評価したと述べた。 「FOCUSは複数のユーザーで共有できる産業用スーパーコンピュータですが、その計算リソースには限りがあり、エンジニアが必要とするときに予約が埋まってしまうことがあります。 Rescale ScaleX を選択したのは、開発に必要なコンピューティング リソースをオンデマンドで提供できるからです。」