日産と Rescale エキサイティングなイノベーション
革 新 的 な 最 新 車 両 の 設 計 ・ 開 発 に 焦 点 を 合 わ せ 、 デ ジ タ ル ・ト ラ ン ス フ ォ ー メ ー シ ョ ン を実現する業界最高のエンジニアリングと IT のベストプラクティス
注:本内容は 2018 年の英文記事を日本語訳したもので取材時点の内容となります。本事例内の登場人物の所属・役職は 2018 年当時となります。
「日産が直面した課題は、社内の HPC システムを管理・運用しつつ、マーケットの需要に応えるために必要な最新の技術革新に遅 れを取らないことでした」
日産自動車株式会社
デジタルモノづくり本部 エンジニアリング & クオリティシステム部
部長 河内谷 清二 氏
アジリティを備えたイノベーションモデルへの移行
日産は 、シミュレーションごとの 全 体 的コストの削 減 、高いアジリティー、最 新 技 術の 継 続的採用などを実現するために、テクニカル・コンピューティング環境を Rescale へ移 行 し 、 ア ジ リ テ ィ ー を 備 え た ク ラ ウ ド 対 応 の ペ イ・ パ ー ・ ユ ー ス・ モ デ ル 型 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム・ ベ ース の ソ リュ ー シ ョ ン を 利 用 す る こ と を 選 択 し ま し た 。 こ れ に よ り 日 産 は 次 の こ と が 可 能 になりました。
- 敵切なリソースを適切なタイミングで割り当て
- オーバープロビジョンとリソースの回避
- アンダープロビジョンと製品開発の回避
オンプレミス・コンピューティングの課題
オンプレミス・コンピューティングの課題 他 の 企 業 同 様 、 日 産 も オ ン プ レ ミ ス ・コ ン ピ ュ ー テ ィ ン グ の 基 本 的 側 面 に よ る 制 約 を 実 感 し て い ま し た 。 電 力 上 の 制 約 、 高 い ト ー タ ル ・ コ ス ト 、 デ ー タ ・ セ ン タ ー 利 用 上 の 課 題( 日 産の平均利用率は 40% ~ 80%)などです。さらに日産は、オンプレミス・コンピューティ ングに関わるこれらの本質的な問題が、日産のイノベーション、マーケット・リーダーシップ、 ア ジ リ ティー 、 市 場 投 入 ま で の 時 間 を 脅 か して い る こ と を 認 識 して い ま し た 。
日産のオンプレミス HPC システムは、以下のような課題に直面していました。
- ハードウェアとソフトウェアの初期仕様による制約 日産のコンピューティング投資は 4 年サイクルに固定されており、ハードウェアの更新 まで 9 カ月ありました。
- 複雑なオペレーション 日産の HPC システムには、多くの専任者、設備、アプリケーションのメンテナンス、セキュ リティー対策が必要でした。
- 高い需要(ピーク)負荷への対応 固定化された既存の HPC リソースでは、エンジニアはコンピューティング・リソースへ のタスクの優先順位付けに困難を感じており、設計改善の機会が失われるリスクが増 加していました。
Rescale の選択
これらの課題に対応するために、日産は Rescale の ScaleX Enterprise プラットフォーム を選択しました。ペイ・パー・ユース・モデルをベースとする幅広いスケーラブルな HPC リソー スと 、 効 率 的 な 世 界 的 管 理 インフ ラストラ ク チ ャ ー を 備 えて い る こと が そ の 理 由 で す。 日産は、Rescale のソリューションが以下のような特徴を備えていることも高く評価してい ます。
- 幅 広 い 最 新 の ハ ード ウ ェ アと ア プ リ ケ ー シ ョン を 迅 速 に ス ケ ー ル す る こ と の で き る 能 力
- シミュレーション・ユーザー、プロジェクト、ソフトウェア、ハードウェア、予算などを管 理するための機能
- ハ イ ブ リ ッド 環 境 か ら 始 め る 日 産 の ク ラ ウ ド へ の 移 行 を 単 一 ソ リ ュ ー シ ョ ン で サ ポ ー ト
Rescale のソリューション
Rescale のマネージド HPC プラットフォームは、ハードウェア、ソフトウェア、そしてインフ ラストラクチャーからなる日産の複 雑なスタック(階層)を、めまぐるしく変化する技 術 環 境 の中でアジリティを確保することのできる、単一の統合ソリューションに変えました。日産の エ ン ジ ニ ア は 、 こ の 統 合 ソ リュ ー シ ョ ン を 通 して 、 ほ ぼ 無 制 限 の ス ケ ー ル で 最 新 の 技 術 を 選 択して利用することができます。
アジリティを備えたエンジニアリングと
IT ビジネスの影響
過去 4 カ月の間に、日産のグローバル・エンジニアリング・チームは、Rescale プラットフォー ム 上 で 一 日 に 数 百 の ジ ョブ を 同 時 に 実 行 して き ま し た 。 こ れ に よ り 日 産 は 次 の よ う な 成 果 を 得ました。
- これまで平均 2 ~ 3 日あった待ち時間を完全に解消
- 特定ワークフローについて、オンプレミスより性能の高いハードウェアを適 用することで、 アプリケーションと生産性に関して 18% のコスト最適化を実現。今後は次世代ハードウェ アによってさらなるコスト最適化(15%)を実現し、コストと生産性において合計 30% 以 上の改善の達成を見込む
- HPC 運用コストの 50% 削減
ハードウェアの 3 ~ 4 倍にあたるソフトウェア・コストについて、より最適化され敏捷にスケー ルするハードウェアへ 移 行することで、日産は 、同じライセンスでより多くの 結 果 を実 現し、 ワークフロー効率を改善することができました。
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